運命やいかに。

KKIICHIIIのブログ

バンドを終えて その②

THE噛ませ犬での活動はおよそ1年ほどでした。

 

でもその1年、とても濃くて

 

思い返せばとても長く感じます。

 

中でも強く覚えているのは

 

閃光ライオットという未成年のオーディション形式のフェスで

3次審査まで進んで1000人ぐらいの前でライブをしたこと。(めっっちゃ緊張した!!)

 

 

そして、僕が主催したイベントで出てたKING BROTHERSのライブのアンコールにベースで参加して、

bloodthirsty butchersのJACK NICOLSONを演奏したこと。

(映像誰かが持ってると思うんですけど、、!手元にない、、また見たい、、!)

 

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走馬灯をみるとしたら、間違いなくこのふたつの経験は入ってきます。

 

 

THE噛ませ犬は、名前だけ大きくなっていったようで周りからみると順調に見えたかもしれませんが

 

実際はそんなこと全くありませんでした。

 

 

いいイベントにはよく呼ばれてはいましたが

 

 

CDは売れない

 

お客さんはほとんどいない。

 

東京で5人来ればいい方。

 

借金まみれ

 

火の車で

 

挙句の果てにメンバーの失踪。

 

 

 

僕がTHE噛ませ犬をやめたのは喧嘩別れでした。

 

理由は本当に最悪でした。

 

女、金、エトセトラ、

 

これぞロックバンド!って感じですね。笑

 

 

最後の日はよく覚えています。

 

神戸でのライブ後。

 

 

メンバーに対して怒りがつもりに積もってやる気がなくなっている僕に、マネージャー的な人がなんとかしようと説得してくれました

 

ですが説得も拉致が開かず

 

ライブハウスの近くのコンビニでカップラーメン食ってる大ちゃんとギターのトクの前に連れてかれて

マネージャーに訳を話してくれと諭されました。

 

その頃はメンバーみんな精神的にきつくて

 

僕も含めみんな未熟でした。

 

 

僕がやめたい。と話すと、トクが豚骨味のカップラーメンを僕にぶっかけて

 

辞めたいならやめろぉぉぉお!!

 

って叫んでそのまま走って逃げて行きました。

 

僕は怒りよりも呆れ果てて。

 

とぼとぼと豚骨臭い体でライブハウスに荷物を取りに行くと、

トクがうしろから音もなく全速力でタックルしてきました。(めっちゃ卑怯!!笑)

 

僕は倒れるのを堪えて、トクの腕をとって、

トクの頬を2発殴りました。

 

そのままトクを地面に倒した後、

荷物をとってライブハウスを後にしました。

 

(出口で一部始終を見ていたやんちゃそうなバンドマンに元気よく「お疲れ様でしたー!!」って言ったら向こうも「お疲れ様でした!!!!!」ってもっと元気よく返してくれました。笑)

 

その日のライブイベントはまだ終わってませんでした。

 

これが僕のTHE噛ませ犬での最後となりました。

 

血の滲んだ指を握って豚骨くさい体で電車に乗って帰ったあの道のあの時間は本当に地獄でした。

 

背徳感というか、本当に申し訳ない気持ちはあるけれど、それ以上に怒りがあって、

 

ふと、やっさんの遺書を思い出しました。

 

「方法はこれ以外思いつかなかった。」

 

 

。。

 

なんて、辛気臭すぎる武勇伝語ったところで

今ではいい思い出です!!笑

噛ませ犬のメンバーとは年に1回会うか会わないかぐらいですがもう完全に和解しきっています。

 

 

それから僕は、芸大の友達

ソフランと組んで大阪の車庫無しベースレスガレージバンド

GRIMM AND GRIMMをはじめました。

 

 

 

キレッキレやんな俺。笑

 

 

 

 

GRIMM AND GRIMMは人気こそ全くなかったものの

やっててすごく楽しかったです。

 

バンドは楽しかったですが

 

それ以外何もかも不調でした。

 

この頃僕は、THE噛ませ犬で少々知名度があったみたいで

ある程度ちやほやされていた部分があったのですが

 

GRIMM AND GRIMMになった途端周りの反応は180度手のひらが返ってしまいました。

 

 

人間というのは怖いものです。

 

優しかった人も、僕に価値がないとわかった途端にものすごく冷たい態度を取るようになりました。

 

それにより、

僕としての今までの存在意義みたいなんにものすごく悩まされたのを覚えています。

 

人間不信まではならなかったけど。

 

 

大学中退する前から付き合っていた1つ上の彼女にもフラれ。

 

噛ませ犬の時作ってしまった借金に追われ。

 

たくさん失敗もしました。

 

一人暮らしだった僕は毎日昼と夜勤のバイト漬け。

 

休みという言葉自体を完全に忘れて、38度の高熱が出ても働きました。

 

エレファントカシマシを聞いて反吐が出るほど生活することを頑張りました。

 

 

 

 

そんなどん底の泥沼のような生活をしていたある日、KING BROTHERSのけいぞうさんから電話がかかってきました。

 

「キイチ、今週末のツアーに手伝いで付いてきてくれませんか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キングとの出会いは、僕が噛ませ犬の時に主催したイベントがきっかけで

 

 

イベントが終わった数日後

若い僕は失礼ながらも

「今度のボロフェスタでゲストで見に行くことはできますか!」

 とけいぞうさんに連絡しました。

 

「ゲストはできないけどスタッフとしてなら大丈夫だから、手伝ってくれるなら大丈夫」

 

とのことで一度手伝ったことがありました。

 

 

それからちょくちょく、この日手伝いにくれくれない?

と誘ってもらえることが増えて。

 

何度かツアーに付いて行っているたびにいつのまにかキングブラザーズは僕を専属のローディスタッフとして迎え入れてくれていました。

 

 

 

 

 

 

この中に僕が働いています。探してみてください笑 (めっちゃすぐ見つかります)

 

キングブラザーズには本当に多くのことを学ばせてもらいました。

 

 

めっちゃ怒られることもたくさんありました。

 

ライブ中にギターでどつかれたり

 

僕が調子に乗ったことを言ったせいで

飲み会の席でみんながいる前で公開説教を食らったり

 

でも、本当に楽しかったし嬉しかったし、(ドMかよ)

 

経験できる全てが何度体験しても新鮮で。

 

ありがたかったです。

 

 

私生活はどん底の泥沼と言いましたけど、それのおかげとキングブラザーズのおかげで

人間としてものすごく成長できた時期だった気がします。

 

 

GRIMM AND GRIMMは結局

僕がガレージじゃなくて、bloodthirsty butchersみたいな何十年か前の北海道のオルタナっぽい曲をしたくなったのに対し

 

メンバーはついてきてくれなくて解散しました。

 

そのときキングブラザーズのマヤさんにアドバイスをもらい、

楽器は初心者でしたがこころざし高いメンバーとしてバイト先の後輩だったすけちゃんを誘って

 

およそ3年ほど続けたキングブラザーズのローディも、新しいバンドが活動し始めるとやめますと決めて

 

 

pajama d'redというバンドをはじめることになりました。

 

 

 

 

つづく。